壁新聞

【『まちポレ壁新聞 -電子版-』更新しました。】Vol.111

◆今回は、前回の電子版の時にこちらにしようかと逡巡した、5年近く前の28号をご紹介します。「ひまわり」やGAGAなどの配給会社に触れているからですが、小川淳也氏にも触れているので、今の方がドンピシャかも。

 

◆『まちポレ壁新聞』最新181号『Time goes by』(2/12発行)は、5階ロビーに掲示中です。

※161号以降のバックナンバーのファイルもあります。

 

まちポレ壁新聞 №28  2021年4月16日

美しき富士

タイトル未定の新しいコラム (その28)

 

4月16日からまちポレにて、「戦場のメリークリスマス」(1983年)と「愛のコリーダ」(1976年)という大島渚監督の二作品が連続公開されます。しかも、リバイバルとはいえ封切です。

最初に知ったときはビックリと同時に、なんでまた?という疑問も涌きました。友人に連絡したら、「大島渚生誕90年」という回答が。そーゆーこと?

 

この二作の配給は、アンプラグドという会社です。

まちポレでは「エレファント・マン」再公開とポレポレ映画祭での「素晴らしき映画音楽たち」がありました。

この会社、カルト的な「ヒッチャー」や永遠の名作「ひまわり」の再公開があるかと思えば、「ムヒカ/世界でいちばん貧しい大統領から日本人へ」「アングスト/不安」「ロボット2.0」などもあり、いい意味で得体の知れない会社と言えます(笑)。

 

この会社についても一回分書けそうではありますが、今回のスポットは、「戦場のメリークリスマス」初公開時の配給元である松竹富士です(枕が長すぎた☺)。

 

名前から分かる通り松竹の子会社で、1983年に発足(正確には「松竹富士」という会社名になった)。その第一回作品が「戦場のメリークリスマス」だったようです。←あいまいな書き方なのは、実はこのころ、ちょっと映画から距離を置いていて未見のためです。

この後にスゴイ作品が続きます。タイトルの羅列になってしまいますが、「コーラスライン」「モスキート・コースト」「テルマ&ルイーズ」「ラスト・エンペラー」「セブン・イヤーズ・イン・チベット」、そして掉尾を飾る形となってしまった「シン・レッド・ライン」と「ライフ・イズ・ビューティフル」のアカデミー賞2作。しかし、残念ながら親会社松竹の経営合理化により、1999年に解散という結末に。

ただ、映画ファンに残してくれた功績は計り知れません。

 

「シン・レッド・ライン」は全国規模で公開されましたが、寡作で知られるテレンス・マリック監督の20年ぶりの作品。その前作「天国の日々」はオープン間もないシネマスクエアとうきゅうで鑑賞。私は今でもその前売り半券をパンフレットに忍ばせています。

「ライフ・イズ・ビューティフル」は、作品ももちろんですが、忘れることができないのは、何といってもアカデミー賞授賞式。プレゼンターのソフィア・ローレンが読みあげた主演男優賞の「ウィナー」は、母国の「ロベルト!」。それに応えて、受賞の喜びを跳びはねて全身で表したベニーニ。感動的でした。

 

いつもの長いあとがき

 

ちょうど今、当時の松竹富士のような勢いがあるのがGAGA(ギャガ)ですね。直近の「ミナリ」をはじめ、会社の歴史=アカデミー賞の歴史といっても過言でないぐらい、受賞(候補)作品のオンパレード。「英国王のスピーチ」⇒「アーティスト」⇒「それでも夜は明ける」⇒「グリーンブック」「ラ・ラ・ランド」と続き、壮観!

 

その「ミナリ」ですが、何かの記事で、「A24」製作なのが鑑賞動機というのを目にしました。こうなればしめたものですよね。ここの作品なら安心、信頼できる。いつかまちポレも、ここで上映される作品なら間違いない!!そう信用される映画館となれるよう、精進しないとなりません。

 

ところで、2020年のキネマ旬報文化映画部門のベストワンに輝いた「なぜ君は総理大臣になれないのか」の大島新監督というのは、大島渚監督のご子息だったのですね。私はそのキネマ旬報賞授賞式のYouTube動画で初めて知りました。いかにもポレポレ映画祭向きで、ひょっとしたら来年あたり上映されるかも⁉

 

大島渚監督の全盛期、松竹ヌーベルバーグの作品はほとんど未見なのですが、晩年は健康面の問題もあり、恵まれてはいませんでしたね。よくよく考えたら「御法度」が遺作ですものね。

「御法度」は、「戦メリ」のビートたけし主演、坂本龍一音楽、そして監督のトリオが再結集した作品となりましたが、個人的に印象に残っているのは、ごく一般的な映画好きの知人が、当時人気番組だった「プロジェクトX/挑戦者たち」の美声のナレーターが田口トモロヲさんだと知って、「えーっ、あの『御法度』で気持ち悪い役の人だったの!」と驚いてたことです(笑)。

 

「バイプレイヤーズ」は予想通り興行的にはキビシイですが、楽しみですよね。

この作品のバナーの前で自撮りしている方がいたら、お友達になりたいワ(笑)。

私は、「博多っ子純情」を封切時に見ている数少ない一人だと思いますが(笑)、あの悪ガキ三人組の一人、光石研くんが主役を張る時代が来るとは、隔世の感があります。そういえば、薬師丸ひろ子ちゃんの何とかいう親衛隊にもいたんだよね(「セーラー服と機関銃」にも出てたか!?)

 

(付記)松竹富士には、もちろん邦画もたくさんあります!←予告 (沼田)