◆映画館跡を改装し、2階から地下に移ったライブスペース。同じ白銀町のBar QUEEN主催により、多くのライブが行われています。今回は、大塚郷さんを取りあげた4年前の12号をご紹介します。
直近でも、15日:ザ・ニュースペーパー、18日:竹原ピストルさん、19日:大塚郷さん、と気になるライブが目白押しですよ。
◆『まちポレ壁新聞』最新123号『アジアは一つ』は、5階ロビーに掲示中です。
※101号以降のバックナンバーのファイルもあります。
まちポレ壁新聞 №12 2019年12月8日
生で聴いたよ
タイトル未定の新しいコラム (その12)
前回の夢(「T2」)の続きから。
某月某日某所。オヤジたち数人が、小名浜で上映していた《映画史に残る映像と音楽特集》の「小さな恋のメロディ」「卒業」について、熱く語り合っていた…。
というのを話の枕として、まったく別の話題を。
月に一度ぐらいのペースで、2階で行っているクイーン主催のプロライブ。11月23日には大塚郷さんが来るというので、早くから休みを取って聴きに行きました(ま、勤務先ですが☺)。
いわきには何度かいらしてますが、私が郷さんのライブを聴くのは、今回が初。
前半が、亡き叔父大塚博堂さんの名曲集、後半が、自身のオリジナルという二部構成。
後半は、すべて初めて耳にするオリジナル曲ということもあって馴染めませんでしたが、前半は、大塚博堂さんの再デビュー曲に始まって、名曲「めぐり逢い紡いで」、未発表曲「カラス」といった流れで、全10曲ぐらい。曲間に博堂さんの思い出話をはさみながらの、曲順と構成が見事。
私は曲が好きなだけで、博堂さんの人となりはほとんど知らないので、興味深かったですね。
しかし、何といっても白眉は「ダスティン・ホフマンになれなかったよ」。
この曲を生で聴きたいがために三千円払ったといってもいいぐらいで、ギターのイントロが流れたときはグッときて、歌詞通り「胸が熱くなって仕方がなかった」。改めて言うこともないけど、声質がそっくりで、目を閉じていると、まるで博堂さんが歌っているのかと見まごう程。
その晩、博堂さんのデビューアルバムを聴きながら床に就いたのは言うまでもありません。お客さんは少なかったけど、至福の時間でした。
いつもの長いあとがき
まるで瓜二つということでいえば、尾崎豊&裕哉親子も、声質がそっくりですよね。お正月に「尾崎豊を探して」が小名浜で上映されますが、あのポスターに写っているのもどっち?って思っちゃいます。
大塚郷さん、いわきの前日は、ひたちなか市でのライブだったとトークで言ってまして、調べたら文化会館内のレストランでしたね。
ここのホールは何度も移動映画の仕事でお邪魔しましたが、忘れられないのは、閉店ガラガラ状態だった「嵐の中のイチゴたち」(見てるどころか、知っている方さえいるかどうか)と、上映中に突然映写機が故障した「風が吹くとき」「スノーマン」の上映会。
フイルム映写だから、当然映写機が2台ないとならないのに、1台が動かなくなってしまったのです。中断の際に館長ともども舞台に上がり、お詫びと、①返金、➁後日別会場での鑑賞、➂一台映写で再開するため、巻ごとに30秒ぐらい間が空く、という説明後に再開しましたが、ほとんどのお客様がそのまま鑑賞してくださり、申し訳ないやら、作品の力に感心するやら…。
そんな悪夢と言っていい個人的記憶のある絵本作家レイモンド・ブリッグス作品ではありますが、なんと彼の新作「エセルとアーネスト ふたりの物語」が、次回のポレポレ映画祭に登場しますので、乞うご期待!
エンディング曲は、ブリッグスの大ファンだというポール・マッカートニーの書下ろし曲。こちらも楽しみですね。
そうそう、オジサン・オバサンたちの熱いリクエストにお応えして、「イエスタデイ」のまちポレでのアンコール上映が実現しました。
当初、12月13日からの上映を考えていましたが、「12月8日には必ずやって」という声があり(なぜだかお分かりですね)、1週早めて6日からです。
お待ちしております。
冒頭に書いた、《映画史の残る映像と音楽特集》の前に行った《松竹クラシック》、本来なら駅前で行うような企画を敢えて小名浜で行ってみたのですが、残念ながら興行的には失敗に終わってしまいました。メインになるであろう「砂の器」が配給停止だったために、上映できなかったのも大きかったですね。こちらは今、全国で開催中の「午前十時の映画祭」に組み込まれていたのが、売り止めの理由でした。逆に言えば、今回がフィナーレなので、来年からは過去の名作の上映がしやすくなるかもしれません。
ポレポレ映画祭も、間もなく全貌をお知らせできると思いますが、個人的嗜好からこんなのしたいなぁと私が思ったのは、「サッドヒルを掘り返せ」「ラスト・ムービースター」「洗骨」の3本。純粋に見たい見てほしいと思っただけですが、共通しているのは《映画愛》のような気がします。
マカロニ・ウエスタンの伝説的作品「続・夕陽のガンマン」のロケ地再現プロジェクトに、頼まれたわけでもなく<勝手に>集まった人々と、モリコーネ、イーストウッドへのインタビュー。
そして、当時、イーストウッドの向こうを張ったアクションスターで、昨年亡くなったバード・レイノルズが、セルフ・パロディとでもいうべき落ちぶれた映画スターを演じる「ラスト・ムービースター」。
「洗骨」は、紙面が尽きた。古謝美佐子さんの「童神」、生で聴きたい! アリオスさん、いわきに呼んで! (沼田)