壁新聞

【『まちポレ壁新聞 -電子版-』更新しました。】Vol.96

◆最新号を発行してからも、今回はこれといった対(つい)になるものが浮かんでこなくて、ここ一年ぐらいのものを久しぶりに読み返してみました。すると、文化祭に絡めてしたためたものがありました。壁新聞は、毎回同じようなテーマを違ったアプローチで書いてるだけなんだということを、自分自身で再確認しました(笑)。

「リンダリンダリンダ」でのペ・ドゥナちゃんは、母国韓国の文化発表のようなものをしていましたが、私が所属していた映研も、そんなに来場があったような記憶はないなぁ。

ま、ともかく、一年前の134号をご紹介します。

 

◆『まちポレ壁新聞』最新168号『「銀幕」』(9/12発行)は、5階ロビーに掲示中です。

※141号以降のバックナンバーのファイルもあります。

 

まちポレ壁新聞 №134  2024年7月3日

甦る記憶

駅前純情シネマ その28

 

何故か、一般的にオトーサンの担当ということが多い、朝のゴミ出し。

私の住んでいる地区は月曜日がプラゴミで、これが鬼門となっています。8時半までに出すのがルールですが、通常9時に家を出る私にとっては、何ともはやビミョーな時間なのです。実際の回収は8時50分ごろなので、当然一度階下まで、しかも外に出られる恰好で下りていかなければなりません。

つい先日などは、回収車の音がしたので走って下りて行ったけれど、3秒差で間に合わず。小雨降りしきる中、ゴミ袋を右手に抱え走る自分、遠ざかる回収車という図。ここにエンディングテーマでも被されば、まるで映画のラストシーンじゃないかと思いましたよ。なかったですか、こんな映画の場面。「マディソン郡の橋」?

ゴミ出しのあとに「マディソン郡の橋」を続けるのはどうかというのは置いといて、もし「雨」「別離」というキーワードから選ぶ名シーンというカテゴリーがあれば、あの場面は必ずや選出されますよ。音楽も印象的だった記憶があるけれど、そちらは浮かんでは来ない……。

 

思い込みとは厄介なもので、アタマが凝り固まってしまい、柔軟性が全くなくなります。

 

電子版の44号(通刊15号)で、中島みゆきの歌が感動的に流れる看護婦主演の映画が思い出せないと記しました。これがとんでもない思い込みだったのにひょんなことから気が付いたのです。

 

ある日うたた寝から目が覚めると妻が、中島みゆき特集の『映像に命を吹きこむ歌』と題した、映像化作品で使われた特集番組を見ており、その中で「誕生」が流れ、『あ、この歌だ』と思い至ったのです。曲自体は知っていましたが、ナレーションを聞いて確信しました。「奇跡の山 さよなら、名犬平治」という1992年4月公開の東宝作品ですが、私は趣旨が動かなかったために未見です。

当時私がいた会社は東宝邦画系作品を上映しておらず(説明は略しますが、ブロックブッキング制)、ヨソ様で予告を見たということになります。しかしこの時期に封切った作品は、正月の「ゴジラvsキングギドラ」以降、3月の「ドラえもん」まで未見なのです。とすると、テレビスポット?   それとも、新春第2弾の「いつかどこかで」を見たの?   後者の可能性が高いのですが、全く覚えていない。小田和正第1回監督作品というのは知っていたけれど、それ以外は検索して確認しても、記憶が甦らない。となると消去法から言って、「見に行ったが寝た」が正しい、のか(笑)。

 

いつもの長いあとがき

 

中島みゆきの歌で思い出すのが、最初のオリコン1位となった「わかれうた」です。

この曲がヒットしていた頃は、ちょうど高校の文化祭の準備に追われていました。3年で代表(もちろん、映研ね)だったため、連日遅くまで残って展示物や機関誌発行の準備に追われる日々。それを、テニス部を引退した友人が手伝ってくれたのです。

祭りのあと、感謝の意をこめて送ったのがドーナツ盤の「わかれうた」。当時600円ぐらいだったかなぁ?  代金は、文化祭でのポスターや機関誌販売の売上金から捻出しました。

余談ながら、B面の「ホームにて」は知名度が低いけれど、隠れた名曲です。確か、ベスト盤以外のアルバムには収録されていないはず(注/思い込みかも)。

 

高校に入った当初は、実はラグビー部に入ろうと思っていました。そのために<自主練>もしていたのですが、タイミングをずらして断念。結局、映研の扉をノックしてしまったことから、あれよあれよと映画業界に入ることになり、挙句の果てには、こうして壁新聞をしたためることになろうとは夢想だにしていませんでした(笑)。

 

その映研は、私の1級上の先輩が創設したもので、その中の一人とは今でもお付き合いがあるし、別の方とは池袋文芸坐のオールナイトに行ったときや、紀伊国屋書店の映画書籍コーナーで、偶然顔を合わせたりもしました。いや、あの人人人の広い東京で顔を合わせる可能性をいったら、普通はゼロに近いでしょうから、ある意味必然だったと言えるのかもしれません。

 

実は妻と結婚後に、二人だけで映画にいったというのは、数えるほどしかありません。その少ない中に中島みゆきの「夜会」「縁会」シリーズがありますが、このときもウトウトしてしまい、妻からケリを入れられた記憶が甦ります(笑)。この行為に関しては、息子は完全に母の血を引き継いでいます(笑)。「かいけつゾロリ」を一緒に見に行ったのに寝てしまい、ケリで起こされましたから(この件は、以前書きましたね)。

 

結婚前には、アパートで仲良くビデオを見ることもありました。私が勧めた「がんばっていきまっしょい」もそう。何と、それを近々BSで放送すると妻が教えてくれて、オンエアーが待ち遠しい日々です。ついでに検索したら、アニメ版も製作され、10月に劇場公開されるとか。こちらがいわきで公開されるかは未定ですが、個人的に見たいような見たくないような…。どんな人が声を充てるの?音楽はどうなるんだ?などと考えると、あのイメージを壊してほしくないから、見ないかもしれないなぁ。                (沼田)