◆最新号は、CDや<でーぶいでー>を切り口に時代の変遷についてしたためたので、それを深堀り?してカセットテープをネタに展開した2年半前の29号をご紹介します。それにしても、今や小学生もキャッシュレスの時代か。財布を忘れてコンビニから引き返した私って…。
◆『まちポレ壁新聞』最新123号『アジアは一つ』は、5階ロビーに掲示中です。
※101号以降のバックナンバーのファイルもあります。
まちポレ壁新聞 №29 2021年4月23日
昭和の遺物
タイトル未定の新しいコラム (その29)
出勤前のせわしい朝、見もしないテレビを点けるのは、①時計代わり、➁ニュースを聞く、➂天気予報、てなところでしょうか。
先日朝ワイドで、小学校の算数の問題に触れて「百円出して、32円の○○を買いました。お釣りはいくら?」というのを取りあげていました。答えがどうこうではなく、児童が「先生、お釣りって何ですか?」と質問したのがポイントです。しかも、かなりの児童が。そーゆー時代になってるんですね。
映画とは全く関係ないマクラとなってしまいましたが、今回のテーマは、カセットテープです。
昭和の遺物とでもいうべきものなので(笑)、今では知ってはいても、使ったことのない方が多いかも。この、カセットテープが重要なモチーフになっていることから、ずーっと気になっていた映画をやっと見ることができました。
「イニシエーション・ラブ」(2015年)です。
物語が、sideAとsideBに分かれています。ある意味、これ自体がネタバレとも言え、勘のスルドイ方ならトリックが読めてしまうかもですが、幸いにして私はニブイので(笑)、最後まで騙されましたよ。ただ、なぜか、「ヤラレタ感」がないのです。スカッとせず、モヤモヤして見終えました。
スッキリしない、その他の理由。①バックに流れる、80年代後半のJ-ポップのほとんどに思い入れがない! ➁前田敦子さんが好きじゃない。(ファンの方、ゴメンナサイ) 以上。
もう一本が、「味園ユニバース」(こちらも2015年。テープが重要なモチーフというのは見て分かったんですが)。
関ジャニ∞の「関ジャム完全燃SHOW」という音楽バラエティは好きでよく見てます。リードボーカルだった渋谷すばるクンの歌の上手さには惚れ惚れとしていたし、これまた御贔屓「県民的女優」二階堂ふみちゃんとの共演ですもの。彼女の、気っぷがいいバンド・マネージャー役がはまっていて、一度でいいから「草でも食ってろ」と言われてみたい福島県民の私です。←ドМ
二人の出会いは「古い日記」がきっかけなのですが、実際にデビュー前の和田アキ子さんは、実在したユニバースのステージで歌っていたんですね。
全体的には、構成に難ありという気もしましたが、料金分の価値ありの作品でした。
いつもの長いあとがき
前号のラストを光石研くんで締めたちょうどその晩、この秋封切予定の新作の試写を見たのですが、物語の最後をかっさらう役で光石研くんが出演していたので、偶然にも程があると言いたいぐらいでした(笑)。
福島を舞台にした作品で、公開までまだ何ヶ月もあるため完成品でない可能性もありますが、最後の2場面しか登場しないのに、キーパーソンであり、物語が成立しない重要な役でした。まさに、「バイプレイヤーズ」冥利に尽きますね。
それにしても、「何にでも出てる!」感があります。
我が家では、おやすみビデオで「時効警察」を掛けることが多いので、尚更お目にかかる頻度が高い(笑)。
そういえば、先日の「政宗ダテニクル」の舞台挨拶の際、同行したキノフィルムズの方と、いわきで撮影した、同社配給「人数の町」から中村倫也さんの話題なり、「ちょっと出過ぎで、もったいなくないですか?」と正直に言ってしまった私です(笑)。これには、同調しつつも苦笑するしかない担当氏でありました。
書いているうちに、もう一本、カセットテープが重要な小道具だった作品を思い出しました。「なんとなく、クリスタル」(1981年)です。いや、もしかしたらカセットテープは出てこなかったかもしれない。ただ、車を走らせるシーンが結構あったから、カーステにテープを差し込んで…、という場面があったはず(思い込み?)。
オープニングで、ポール・デイビスの「アイ・ゴー・クレイジー」が流れ、主人公の女子大生(かとうかずこさんのデビュー作)の部屋をなめ回し、「お、松原信吾監督、デビュー作やるじゃん」と思わせましたが、そこまででした(笑)。ラストは、空港かどこかに向かう車中でボズ・スキャッグスの名曲をバックにエンドクレジット、だったような? なんせ、40年前ですからね。「トワイライト・ハイウェイ」だったか、AОRの代名詞「ウィー・アー・オール・アローン」だったか、覚えてません。ソフト化されてないんですよね。著作権のせいですか? サントラはあるんですよ、カセットテープですけど(笑)。保存版だと思ってクロームテープ(注釈が要りそう笑)に録ったから、今でもちゃんと再生されます。実家でも、壁新聞書きながら流してます(笑)。
近い将来、「カセットテープ」って何ですか?となるのでしょうね。「A面で恋をして」というタイトルも成立しなくなりそう☺
大体この号自体、メインとあとがきを差し替えたんですから(笑)(光石研くんから始めたら、筆が止まってしまい…)。 (沼田)